★巨神兵かデモリッションマンか、或いは暴君か

K-1 WORLD GP 2010、18回目のGP決勝!

本気度が覗えるグッドシェイプのアーツ、四十に見えないマッチョボディ。距離を潰したいモーだったが、アーツが左ハイでダウン奪取。更にパンチの連打からもう一度左ハイを当て早々に勝負を決めた。力の差がはっきりと出た試合、アーツ、ワンサイドで準決勝へ。

なんか試合前に両者の国歌が流れてるんだが…今までこんなんやってたっけか?別にタイトルマッチじゃないんだしさっさと始めて欲しい。
やはり距離感に苦戦する京太郎、ジャブか或いはヒザを効かされてる。1R終了のゴングとほぼ同時に右を貰って崩れる京太郎(ノーダウン)。基本アウトボックスで距離が詰まると相討ち上等でパンチを振るうが、如何せん当たりが浅い。もっと詰めたいがシュルトさんがレンガパンチで入れさせない。随所でいいのを当てたシュルトさん、楽勝とはいかなかったもののポイントでは文句なし。京太郎、気持ちは出ていたが試合は完敗。

互いにキレキレ、蹴りが走ってる両者。ギタがミドルをサキの腹に叩き込むかと思えばサキのボディフックがギタの腹をえぐる。やっぱり回転とコンビネーションのサキと重さのギタの構図に。しかしまさかの2Rカット、凄まじい削り合いの模様。いい試合なんだが…やっぱテレビ的には地味すぎるのか。3Rでは決着つかず(ジャッジ一者がギタ)延長へ。共にしんどそうだがプレッシャーをかけるのはサキ。ボディ効いてるのか力強さが感じられないギタを押し切り判定で逆転勝ち。盟友ジマーマンの仇をとったサキ、かなり消耗したが何とか緒戦突破。

自信の現れか積極的に打って出る蟻星。しかしスピードで遥かに勝るスポーンが左フックを連打でヒットさせる。ルール上で禁止になったらしいティーカオを繰り返し注意を貰うなど焦りの見える蟻星、それでも2Rには左右スイッチしながら顎に引っかけるようなショートアッパーとテンカオをうまくヒットさせ徐々に巻き返す。一発一発の重さが違いすぎる。3R遂にコーナーで連打を浴びせスタンディングダウンを奪う蟻星。左目が塞がっちゃったスポーン。最後の挽回で蟻星が逆転勝ち。スポーン頑張ったが…
ここまでゴールデン・グローリー勢3連勝。やばw

リビング・レジェンド×孤高の巨神兵。そうかまたこの対戦か(苦笑)…やはりシュルトさんの打開策、前進して伸び上がりながらもパンチを振るうアーツ。シュルトもかなり返してるがアーツの気魄がすごい。2R、シュルトの右のパンチで右まぶたを切り裂かれたアーツだが、むしろそこから更に攻勢に出る。すげぇ。3R、ペースは完全にアーツ。シュルトは明らかに前進を嫌がり捌ききれずクリンチが増える。気持ちで完全に押し切ったアーツ…判定マジョリティディシジョンでシュルトを降し決勝進出。
玉砕覚悟の特攻とか、がむしゃらな突撃って俺は決して好きじゃないんだが、さすがにこのアーツの試合には感動せざるをえない。すごい人だとしか言えない。最高だぜこのおっさん。

次世代のスピードマスター×マッスルモンスター。同門対決。いきなり蟻星のヒザが出たかと思えばサキもバックスピンキック。じわじわ距離を詰める蟻星に対し手数のサキ。大盛り上がりのサキ応援団。しかし幕切れは唐突に…ダメージの蓄積もあっただろうサキの右腕を、蟻星がミドルで破壊。MMAからの侵略者がGP参戦2年目で決勝へ。

12年振り(!)の覇権奪回を目指す暴君×総合の破壊者。決勝戦。のっけからパワーで圧倒する蟻星。ボロボロのアーツを一気呵成に攻め立て僅か70秒弱でノックアウト。
アーツは最後ほんと気持ちだけで試合に臨んだみたい。正直呆気なく終わっちゃった感もあったが致し方ないか。シュルト戦で出しきってしまったんだろう。でも間違いなく今日一番輝いてたのはこの人では。今年が最後のGPなのかもなんて話も聞くが、もう十分頑張ったでしょう。最後の意地も見せて貰ったし。下手に感動したなんて言えない。去年と違ってKO祭りとはいかなかったが、それでも面白かった。しかし四十の選手が一番盛り上げてるってのが寂しいとゆうか何とゆうか…
まぁ蟻星もスマートに戦っていたしギタやサキなんかも楽しませてくれたんだが。ちなみにスーパーファイト、ジャディブはハリをKOで降し、引退の藤本はカラケスのローに2分も持たず敗れたとのこと。