★有明ダブル世界戦

生で観たかったなぁ…w

満を持しての世界挑戦だった下田が、終わってみれば完勝で王座奪取。終始脚を使って圧倒的なハンドスピードの左を上下に散らし、李から3度のダウンを奪って大差の判定勝ち。李は随所で巧さを見せてはいたが、下田の野性とセンスの前に掻き消されてしまっていた。
下田は倒しきれず若干の悔しさが窺えたが、課題のスタミナ不足を克服し最後まで攻め続けたのはよかったと思う。途中バッティングで右のまぶたをザックリとカットしたが、気持ちも切らさなかったし(セコンドのカットマンも素晴らしいのかな)。
李も最初のダウンを取られたあとに1度は右を合わせてダウンを奪い返してたけど、逆にいえばこのノーモーションの右ストとアッパーぐらいしか有効な武器がなかった。立ち上がりから動きが硬く早々から挑戦者にペースを掴まれ、最後まで自分のボクシングが出来ないまま終わってしまった印象。あと余程ディフェンスに自信があったのか知らんがそれにしても顔面空きすぎだっただろう…

こちらの試合も王者が先に倒されるまさかの展開。3R、サウスポー三浦の左を完全に打ち抜かれ内山がダウン!それまで硬質なリードを面白いように当てて試合を作っていた内山だったが、三浦のハードパンチに曝され苦しいラウンドが続く。ボクシングの巧さでいえば内山だが、三浦の捨て身とも思える攻撃も脅威。内山がバッティングで右目を切っていたが、内山の左を貰い続けた三浦も右目を腫らされてる。そして8R後のインターバルに三浦陣営が棄権の申し出…これは残念な幕切れだが致し方ないか。三浦の右目が完全に塞がれてしまった模様。
しかし内山としても苦しい苦しいV3になってしまった。序盤からサウスポー相手とは思えない程スムーズに左を的確に当て続けたことが勝利に繋がったものの、「やり返す」前に終わっちゃったし。にしてもダウンシーンはほんとにたまげた。どこかに隙があったのかなぁ。

2試合ともハラハラする試合だった。ボクシングの面白さと怖さが改めて見えた感じ。


追記:内山は2Rに右手を骨折脱臼していたとのこと。文字通り左一本で制してしまったってことか。すげぇ。